2012年5月28日月曜日

金環日食観察会

京都においては282年ぶりの金環日食。その歴史的瞬間からちょうど1週間経ちました。皆さんの中にもその瞬間に空を見上げていた方がおられるのではないでしょうか。最大食の前後の京都は実によく晴れ渡り、日食を観察するにはもってこいの天候でした。

さて、日食とあって動くのがやはりびおりすとたち(!?)。今回、北部グラウンドで開かれた大学主催の観察会に参加したものがあったようです。その様子をまとめてみました。


観察会の受付開始は6時半。これほどの早朝にも関わらず6時15分頃到着した筆者が見たものは延々と続く長蛇の列。日食グラスを受付で購入するつもりが、早々にそれが極めて困難ということを悟るのであった(貸出用のグラスにはありつけた)。
北部グラウンドから徒歩1分の位置に住んでいる筆者にとっても、やはりここに入るのは初めてで、これから見られるであろう歴史的な瞬間と相俟って、心が浮き立ってくるのを感じていた。しかしながら初めの頃、太陽は雲に覆われ日食の観察は難しいのではないかと予感させられる。

雲に覆われる太陽
それでも日食が見たいというびおりすとたちの思いが届いたのか徐々に雲は腰を上げて流れて行った。すると…

部分日食
「欠けとる!」
その一言でびおりすとたちの心は躍動する。
※写真は苦肉の策の撮影方法で撮っています。太陽が非常に小さいので拡大してください。
さて、変化は太陽だけではない。影の形も日食型になる。また、食が進むにつれ、空の色は変化し気温も下がって来た(1度くらい下がったらしい)。

ピンホール
空の色が変化
刻々と7時30分が近づいてくる。そう、この時刻こそ京都で金環日食の見られる時刻なのである。日食など我関せずを貫いてきていた朝練中のラクロス部の面々もさすがの金環日食は見たいようで急に練習をやめて空を見上げ始めていた。
そして7時30分になり、ついにリングが完成するとあたりは騒然とする。ざわ…ざわ…。

金環日食1
金環日食2
もちろん興奮するびおりすとたち。感動の瞬間であった。

金環日食時のピンホールの様子
しかし感動の瞬間は束の間。京都大学が日食の限界線(府立大の北あたりを通っていたらしい)に近かったこともあってリングの状態は長くは続かない。まもなく金環は途切れてしまった。

金環日食の終演
望遠鏡による太陽の投影
それでも大満足のびおりすとたち。


Vn.の方もいました
今回の観察会に参加したびおりすとの一人であるMんぐろーぶ氏はこう語る。
「いいものを見た。これで今日1日は満足。1限?なにそれ美味しいの?」
まあ本当にこう言ったかは定かではない。
筆者にとってもこの体験は非常に刺激的で、代わり映えのない日常に突如現れた非日常に大変感動したのであった。

最後に、気になるのは今後の日食であろう。
日本国内で次に金環日食が見られるのは2030年の北海道。そして2035年には北陸から関東にかけて皆既日食が見られる。この皆既日食の見られる帯の中心線は宇都宮を通っている(砂糖歓喜!)。また、2041年には京都で再び金環日食が見られることになっている。
これらは遠い未来の話に思える。しかし筆者が今回の金環日食を知った小学生の頃からおよそ10年。長年楽しみにしてきた瞬間をまさに迎えるというのはこれはこれで感動的なことである。20年後の筆者が果たしてどうなっているか想像もつかないが、きっと今回と同じように空を見上げて感動していることだろう。そう思うとまた逆に確実に年を取ることが実感されて悲しくもなるが…。
では。今後の日食に向けて改めて注意喚起をしておこう。

日食の鑑賞方法

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みんなも気をつけよう。

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